令和3年9月定例会 9月3日

◯7番(中村直行) 新政令和の中村直行でございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従い、一問一答式にて2議題7項目について一般質問をさせていただきます。
 この9月定例議会が初の一般質問でございます。多数の方々からいただいた負託にお応えできるよう、今まで賜った市民の皆様の心の声をもとに新人らしく一般質問をしていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 その前に、まずごあいさつを申し上げます。中村市長、さきの選挙におかれましては立派な成績でのご当選おめでとうございます。ぜひとも、PFI見直し問題を早期に解決し、ワクワクする西尾市の創生をしていただきたいと思います。
 また、私自身も誰一人置き去りにしない、人にやさしいまちづくりをモットーに市政発展に向けて取り組んでまいりますので、議員をはじめ、本市の職員の皆様におかれましてはご指導とご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 それでは、質問に入らせていただきます。議題1 コロナ禍における市民の安全・安心の確保と経済の活性化について、お伺いします。
 コロナウイルス感染症により新しい日常が始まり、1年以上が過ぎても、なお収束の兆しが見えません。ましてや、デルタ株による第5波が猛威を振るっております。ワクチン接種が進んでも、まだまだ市民の皆様の不安はぬぐい去ることはできません。地域活動と感染予防を両立させながら、市民の安全・安心を確保し、経済を活性化させていかなければなりません。感染対策としては、3密を防ぎ、ソーシャルディスタンスを保ちつつ、ワクチン接種とPCR検査や抗原検査を拡充するほかに未知のウイルスと対峙していくことは難しいと考えます。特にワクチン接種が受けられない小学校や幼・保育園、高齢者施設、障害者施設の利用者や現場で働いてみえる職員の方々や、そのご家族も日々不安の中で生活をされております。ちょっと具合がおかしいといった段階で感染の有無をチェックできるように、クラスターの防止に努めていただきたいと考えます。そのような観点から、ご質問をさせていただきます。
 質問要旨(1)学校や福祉施設(高齢者施設、障害者施設)に抗原検査キットを配付して、不安解消や早期対応で新型コロナウイルスの感染拡大を防止しませんか、お尋ねします。

◯議長(神谷雅章) 健康福祉部長。

◯健康福祉部長(簗瀬貴央) 福祉施設のうち、入所施設については、職員からの感染を防止するため、職員に症状が現れた場合に検査をすることができるように、国から希望する施設に対し抗原簡易キットが配付されています。しかし、このキットの使用は、医療従事者の管理下で使用することとされており、また医療従事者が常駐しない施設においては、あらかじめ検査に関する研修を受けた職員の管理下で、配置医師または連携医療機関と連携して、医師による診察・診断を行うことができる体制がある施設でしか行えないこととなっており、検査後、陽性であることが分かった場合は、キットは医療用廃棄物として処理する必要がある上、精度もPCR検査に比べ低いとされています。
 このように、抗原簡易キットは取り扱いが困難であるということはございますが、活用方法については検討してまいりたいと考えております。

◯議長(神谷雅章) 中村直行議員。

◯7番(中村直行) 再質問をします。緊急事態宣言が発出される中、新学期を迎え、生徒や親御さん、先生方も大変不安を抱えていらっしゃるわけで、国や県の対策以外にも西尾市独自の対策が必要なのではないでしょうか。
 岩手県奥州市では、抗原検査キットを市内全ての高齢者、障害・就学前教育・保育施設に配付しております。キットを備蓄することで心配を減らし、患者が出た場合でも早期対応につながると考えます。ぜひ、本市においても有効な対策をすべきと考えますが、市内の事業所においてもクラスターまでは聞こえておりませんが、感染者は日を追うごとに増加傾向にあります。
 そこで、コロナ感染症における事業所に対するお考えをお尋ねします。

◯議長(神谷雅章) 健康福祉部次長。

◯健康福祉部次長(村松清志) 抗原検査につきましては、PCR検査と同じく、現在ウイルスに感染しているかどうかを確認する検査であり、その違いは精度と検査期間と値段などでございます。その意味では、抗原検査の実施に対する見解はPCR検査と同様であり、一定の効果は確認しているものの、幅広く市民に対して抗原検査を実施することは考えておりません。
 今後は、国や県や他市の動向を注視してまいりたいと考えております。
 なお、濃厚接触の疑いがあり症状のある方は、保健所に相談した場合、市内外の登録医療機関にて、行政検査としてPCR検査を無料で受けることができますので、その場合はご利用いただきたいと思います。

◯議長(神谷雅章) 中村直行議員。

◯7番(中村直行) 濃厚接触者の定義も曖昧な中で、経営者であれば会社を休業させられないという現実もあります。経済を失速させないためにも早期発見し、蔓延防止の対策が必要です。
 今後、感染者が増加するにつれ保健所も機能不全を起こし、対応が遅れて万が一には命の選別がされるかもしれませんので、柔軟な対応を期待しております。
 それでは、次の質問にまいります。コロナ禍において、事業者支援だけではなく、アフターコロナを見据えた観光の産業化に向けて取り組むべきと考えます。
 そこで、本市の飲食業におけるお考えをお尋ねします。
 質問要旨(2)経済対策として、キッチンカーの導入支援事業を展開し、本市の飲食業の活性化を図りませんか。

◯議長(神谷雅章) 産業部長。

◯産業部長(加藤英之) キッチンカーの導入支援事業につきましては考えておりませんが、キッチンカーの購入費につきましては、現在、行っているがんばる事業者応援補助金の補助対象となりますので、この制度のご活用をいただければと考えます。

◯議長(神谷雅章) 中村直行議員。

◯7番(中村直行) 既存のイベントの活性化や、新規事業や事業拡大にもつながると考えます。
 福井県勝山市では、助成金500万円(補助率80%)と、おもてなしの向上につなげたいと観光の産業化に取り組んでおられます。また、隣接する岡崎市においても、キッチンカーを生かした応援イベントを多数見かけますし、一色町で月に一度開催される「ご近所マルシェ」にも行ってまいりましたが、感染対策もされながら大勢の来客があり、とても盛況でありました。市民の皆様におかれましては、ステイホームにご協力していただく中で精神的にはとても疲弊しておられます。つかの間の気分転換やワクワク感を求めているのではないでしょうか。ぜひ、本市においても観光施策として取り組んでいただきたいと考えております。
 次の質問にまいります。合併して10年がたちました。旧西尾市と旧幡豆3町が1つとなり、17万1,029人の人口になりました。合併当初は、どんなまちができるんだろうか、夢や希望にあふれていました。未来を見据え、誰もが西尾市に住みたくなるように、まだまだ発展していく余地があると考えております。まずは、西尾市の玄関口である西尾駅周辺のにぎわいを取り戻し、人々の回遊性を創出して活力ある、おもてなしのあるまちづくりをすべきと考えますが、そのような観点からお尋ねします。
 質問要旨(3)西尾駅の高架下の駐車スペースを名鉄と協力し、商業集積ゾーンにしてにぎわいを取り戻しませんか、お尋ねします。

◯議長(神谷雅章) 産業部長。

◯産業部長(加藤英之) 名鉄西尾駅周辺の高架下につきましては、現在、貸し駐車場として運営会社が利活用をしており、そのほとんどが賃貸契約にあります。また、土地所有者の名古屋鉄道株式会社にも確認をしましたところ、貸し駐車場として十分活用できているので、これ以外の計画は考えていないとのことで、高架下を商業集積ゾーンとして、にぎわいを取り戻すことは難しいと考えます。

◯議長(神谷雅章) 中村直行議員。

◯7番(中村直行) 昨年、名古屋鉄道は、名鉄瀬戸線清水駅の高架下にSAKUMACHI商店街をオープンさせ、駐車場だった土地に地元で人気の飲食店を10店舗ほどそろえ、地域のにぎわいをつくり、沿線開発で不動産事業の成長にもつなげる狙いがあるとテレビのインタビューで答えておられました。本市も、まち直しとして駅前開発を促進し、にぎわいを目指すことを期待しております。
 次の質問にまいります。中心市街地活性化には、西尾駅周辺エリアの価値を向上して民間事業の進出や回遊性の向上、ソフト事業の展開、空き店舗対策事業は欠かせません。市民が気軽に訪れ、商店街と連携し、商店街の魅力を向上することで、にぎわいを創出させるべきと考えますが、そのような観点からご質問します。
 質問要旨(4)空き店舗の所有者へ改修費の補助や貸し付けを行い、商業施設として空き店舗を有効利用し、商店街の活性化につなげませんか、お尋ねします。

◯議長(神谷雅章) 産業部長。

◯産業部長(加藤英之) 空き店舗所有者への補助につきましては、市街地の活性化推進を図ることを目的に、空き店舗の活用に対する補助制度を設けております。制度内容につきましては、借り手と貸し手の調整を円滑にするとともに、事業の継続性を担保するため、補助対象を地域の商業団体に限定しており、店舗等の賃借料に対して月額5万円以内で、12カ月を限度とする補助と改装費の補助率2分の1以内で100万円を限度とする補助を行っております。

◯議長(神谷雅章) 中村直行議員。

◯7番(中村直行) 本市が中心市街地の活性化に取り組んでいることは分かりました。この制度をさらにPRし、活用すべきと考えます。
 コロナ禍の影響で、今後空き店舗が増加する可能性もあるため、地域の商業団体のみならず、ほかの地域からの出店も受け入れるべきと考えております。ターゲットを絞り、おもてなしの精神で西尾の歴史・文化に触れる観光客の回遊性向上を目指し、中央通が名古屋大須商店街のようなにぎわいのある商店街になることを期待しております。
 次の議題にまいります。議題2 将来を見据えた福地地区の活性化についてであります。
 私は、講演会活動を通じて福地地区を隅々まで回り、住民の皆様の声を聞いてまいりました。中でも多いご意見は、大型の商業施設を誘致してほしい、市街地にしてほしいとか、くるりんバスの稼働を増やしてほしい、病院を誘致してほしいという、さまざまなご意見が寄せられました。合併して10年がたち、一色町や吉良町、幡豆町の方々も福地地区が市街化することが、さらなるまちづくりになると大きな期待を寄せています。市街化調整区域のため、開発が難しいことは存じておりますが、令和4年4月に県立特別支援学校が開校されるに当たり、当地区の再開発の機運も高まってきました。そのような観点から、ご質問します。
 質問要旨(1)市道須脇15号線の整備の進捗状況はどのようになっておられますか。

◯議長(神谷雅章) 建設部長。

◯建設部長(岸本正二) 市道須脇15号線の整備状況でございますが、令和4年4月の県立特別支援学校の開校に合わせて整備を行っており、本年度も引き続き整備を進め、本年度末において事業完了を予定しております。

◯議長(神谷雅章) 中村直行議員。

◯7番(中村直行) 再質問します。県立特別支援学校から北側の県道蒲郡碧南線までの道路整備計画は、どのようになっていますか。

◯議長(神谷雅章) 建設部長。

◯建設部長(岸本正二) 県立特別支援学校から北側の県道蒲郡碧南線までの区間につきましては、用地は既に取得済みとなっておりますので、本年度において、市道須脇15号線先線といたしまして設計業務を実施する予定でございます。
 また、今後におきましては、順次、工事を施工するための予算確保に努め、早期の事業完了を目指してまいります。

◯議長(神谷雅章) 中村直行議員。

◯7番(中村直行) 用地買収は済んでいるとお聞きし、安心しました。市道須脇15号線は、開通すれば福地地区から西尾市役所まで、直線の最短距離で結ぶ重要な路線となります。課題としては、踏切を設置しなければならないと考えておりますが、名古屋鉄道と交渉の際には、地元の声としては平面交差でもいいので、早期に開通に向けて努力していただくよう期待をしております。
 次の質問にまいります。当該地区にある年間76万人以上、平成30年度でございますが、来場される憩の農園が2022年春にリニューアルオープンされると新聞発表がされました。事業主体はJA西三河とお聞きしますが、そこでお伺いします。
 質問要旨(2)西尾市都市計画マスタープランで、緑・観光レクリエーション拠点に位置づけられた憩の農園の具体的な内容はどのようになっておられますか。

◯議長(神谷雅章) 産業部長。

◯産業部長(加藤英之) 憩の農園の内容につきまして、JA西三河に確認をしましたところ、第1期工事として地元の野菜や果物、切り花などを販売するファーマーズマーケットの建設を来年春に完了しまして、第2期工事として園芸用の資機材などを販売するファーマーズガーデンを、再来年の春にオープンさせる計画になっていると伺っております。

◯議長(神谷雅章) 中村直行議員。

◯7番(中村直行) 再質問します。福地地区には3,302世帯、人口は9,467人住んでおられます。Aコープ福地支店が閉店され、買い物も自動車で近隣のまちまで行かねばなりません。高齢化が進むにつれ、自動車免許を返納される方や、病気や障害により1人で買い物に行けない方や独居老人の方など、買い物困難者が増加傾向にあります。また、子どもたちや学生、若いご家族で出かける公園や飲食店もありません。
 再質問の要旨となりますが、福地地域においては飲食できる店舗が少ない。JAが計画している憩の農園には、飲食できる店舗やテナントはありますか。

◯議長(神谷雅章) 産業部長。

◯産業部長(加藤英之) 第1期工事で、ファーマーズマーケットが建設されるわけですが、そこで肉や魚、パンなどの食料品売り場をはじめとしまして、弁当、洋菓子やカフェなどのテナントを予定していると伺っております。

◯議長(神谷雅章) 中村直行議員。

◯7番(中村直行) この憩の農園のリニューアルは大変期待されるところですので、本市としても今後もJAのバックアップを期待しております。
 次の質問にまいります。くるりんバスが再編され、各町内にバス停が設置され、住民サービスが向上されましたが、路線が増えたため路線図が複雑化し、時刻表や名鉄電車や名鉄バスとの連携も分かりづらくなったのではないかと考えます。そのような観点から質問します。
 質問要旨(3)くるりんバスが再編されましたが、再編効果やPR効果はどのようになっていますか。

◯議長(神谷雅章) 市民部長。

◯市民部長(小林明子) 六万石くるりんバスの再編による効果やPR効果でございますが、再編で新設した福地線につきましては、コロナ禍においてさまざまな公共交通の利用が減少している中、同じ車両で運行する六万石くるりんバスのほかの路線に比べて利用実績は好調となっており、さらに増加傾向にあることから、再編による効果はあったものと考えております。
 また、コロナ禍による利用控えを想定し、車両内部全体に抗ウイルス・抗菌加工を施し、より安心してご利用いただけるよう取り組んでおります。さらに、コミュニティバスの位置情報や混雑状況をスマートフォンで調べられるよう「見える化」を図ったり、障害者手帳をお持ちの方向けに障害者手帳アプリに対応したりするなど、利便性を高める取り組みも積極的に取り入れ、再編後のコミュニティバスを、より多くの皆さんにご利用いただけるよう施策を進めているところでございます。

◯議長(神谷雅章) 中村直行議員。

◯7番(中村直行) 今後、さらに見える化をPRしていただくとともに、利用者の声を聞く機会を設けて、今よりもっと利用しやすい公共交通にすべきと考えております。
 福地地区を拠点に名鉄バスも活用しつつ、一色回り、吉良回り、幡豆回りの路線も設けて、子どもたちが200円で海水浴やさかな広場、金蓮寺や八ツ面など、風光明媚なふるさと西尾の風景を満喫して、西尾に生まれてよかったと実感できるような路線の編成をしてもらえることを期待して質問を終わります。ありがとうございました。
      〔7番 中村直行 降壇〕

◯議長(神谷雅章) 中村直行議員の質問は終わりました。